<金口木舌>消費者側から密漁対策


社会
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 サカナ(高級魚)を食べるとヤクザ(暴力団)がもうかる―。ルポルタージュ「サカナとヤクザ 暴力団の巨大資金源『密漁ビジネス』を追う」(鈴木智彦著)は、食に潜む闇ビジネスの実像を切り取った

▼密漁された魚介類が巨大市場で取引され、資金が反社会的勢力に流れている実態があるという。地域資源に配慮しつつ、食卓へ届けてきた漁業者の営みが水泡に帰している
▼沖縄も例外ではないようだ。北部地区漁協密漁対策連絡協議会によると、本島北部でも密漁が横行し、犯行や手法も多様化しつつある。15日から海上保安庁とパトロールを強化した
▼漁業関係者によると、イセエビやヤコウガイなどが密漁され、SNS上での取引が確認されている。取り締まりが少ない「密漁マップ」を作成するグループまで存在するという
▼漁獲サイズに至らないものまで根こそぎ取る者もいる。持続可能な漁業にも影響が懸念される。何気なく口に入れる魚介類はどこで取れたものなのか。消費者側にも密漁を許さない心構えが求められよう。