<金口木舌>溶ける境界線に好機


社会
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 農林高校にとってITは遠い存在。筆者の世代だとそんな先入観もあった。時代の変化を実感したのは最近のこと。県立中部農林高校のパソコン同好会が、県IT選手権の表計算部門で2年連続優勝したからだ

▼生徒たちは熱帯資源や食品科学を学び、放課後にデータ処理を互いに教え合う。情報系学科に通う高校生も参加する大会を勝ち抜いた
▼聞くと、普段からパッションフルーツの収穫時に重さなどを表計算で記録したり、育て方とデータを照合したりしているそうだ。将来は肉用牛農家とITエンジニアの二足のわらじで頑張りたいという生徒も。新垣博之校長は「スマート農業が注目されるが、元となるデータ分析がなければ成り立たない」と技能の重要性を語る
▼同僚も今年、独学でプログラミングを学んで生産管理システムを構築したキクラゲ農家を取材した。省力化や収量向上ができたという話に驚いていた
▼新時代を切り開く若者に感激し、勇気を与えられるが、それだけでは済まない。先入観を恥じ、自分も研さんしなければ。