<金口木舌>文化の共鳴


社会
<金口木舌>文化の共鳴
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 アイヌ語に「チャランケ」という言葉がある。言葉と知恵を尽くして議論するという意味だ。談判とも訳され紛争解決法の用語でもある

▼それに沖縄の言葉で「消えるなよー」という意味の「ちゃーらんけー」が似ていることから主催者は名付けたそう。東京都中野区で沖縄とアイヌの文化交流「チャランケ祭」があった
▼沖縄のエイサーにアイヌ神事の「カムイノミ」…。祭りは1994年に始まって30回目という。南風原町出身で2021年に亡くなった金城吉春さんが帯広市でアイヌ文化の保存活動をする広尾正さんと立ち上げた
▼金城さんが祭りへの思いをネットの記事で語っていた。「文化が共鳴したんだと思うね。歌ったり踊ったりする文化が集まったってことだと思う」。他県や海外からも出演があり、分け隔てない
▼祭りは昨年から母が石垣市出身の高橋貫太郎さんが継いだ。世界で相次ぐ争いに文化の力で対抗する市民の祭りだ。「消えるなよー」は沖縄からのエールだったか。絶やしてはいけない祭りだ。込めた思いに合点がいく。