<金口木舌>「やっと、梅雨空」。台風6号接・・・

 「やっと、梅雨空」。台風6号接近前、久しぶりにまとまった雨が降ったことを報じたインターネット配信記事の見出しだ。これに観光客から苦情が寄せられた。水不足は分かるが、雨が降ることを喜ぶ記事に気分を害したという

▼観光客の立場にもなってほしいという訴えだった。旅行で雨天が恨めしく思ったことは何度もある。その気持ちは理解できる。だが、雨が長期間降らず、空梅雨でダムは貯水率44%にまで落ち込んでいた。断水になれば観光客にも影響を与える
▼県民の立場にも思いをはせてもらえれば、とも思う。「彼方(あちら)立てれば此方(こちら)が立たず」「出船に良い風は入船に悪い」「痛し痒(かゆ)し」。両立の難しさを例えたことわざは多い。先人たちも同様に悩んできたのだろう
▼山梨県富士吉田市の商工会議所が発信した「クールビズに断固反対」と訴えた動画が話題を呼んでいる。市はネクタイの一大産地で、2005年にクールビズが始まって以来、生産量が大きく落ち込んだという
▼恨み節だけではない。市内の業者は夏用ネクタイを製造するなど巻き返す努力を続ける。動画も強烈な内容で注目を集めるPRの一環だろう。効果も期待できるのではないか
▼天候にかかわらず来たい、と思わせる沖縄観光の魅力は探せないか。「此方が立たず」で終わらせたくない。どちらも立たせる鍵は発想力と行動力だ。



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