沖縄の記者のほとんどが経験するのが台風取材。経験を重ねると、少しは進路を予想できるようになる。天気図を凝視し熱帯低気圧の進路を左右する高気圧の張り具合を眺める
▼天気は生活に直結する。台風が接近すると、本紙ホームページで関連記事の閲覧数が急増する。多くの人が天気予報を毎朝確認し通勤や家事、レジャーに影響しないかチェックしている
▼「エルニーニョ監視速報」によると、春にかけてエルニーニョが続く確率は80%。エルニーニョが冬季に発生した場合、沖縄地方は高温、多雨傾向になるという。洗濯物は乾燥機に頼ってしまうことがたびたび出てきそうだ
▼米国の都市部では洗濯物を外で干すことはほとんどない。景観を損ない、その一帯の不動産価値が下がるなどの理由で乾燥機を使うようになったという。一方、ドイツ語圏から数世紀前に移住してきた「アーミッシュ」は電力に頼らず、旧来の生活様式を守り続ける
▼馬車が行き交うペンシルバニア州ランカスター。アーミッシュの家々の軒先ではたくさんの古風な洋服が干されていたが、不思議な心地良さを感じた
▼電力消費量が上昇し続ければ二酸化炭素の排出量が増えて地球温暖化につながるといった理由から外干し復活を訴える団体も米国にはある。16日は天気図記念日。今日も等圧線を眺めながら洗濯物の乾かし方を考える。