<金口木舌>「平成」に咲いた花

 テレビでは、平成の年月を振り返る特別番組が毎日のように放送されている。週刊誌も平成回顧の特集が組まれている。いよいよカウントダウンという雰囲気が広がっている

▼「激動の戦後史」という文句があるが、平成もそれに匹敵するくらい激動の時代だった。未曽有の自然災害、バブル経済の崩壊、世を震撼(しんかん)させたテロ。揺らぎ、多様化する価値観。「第二の敗戦期」という言葉も生まれた
▼そんな30年余の出来事を思い出させてくれるのが、折々にはやった歌たちである。昭和期の歌謡曲に親しみ、最近の歌には疎い当方も、テレビから流れるヒット曲を聞き、世相を振り返る
▼沖縄発、あるいは沖縄出身者によるヒット曲も生まれた。りんけんバンド、ディアマンテス、モンゴル800、Kiroro、HY、そして安室奈美恵さん。平成は日本の歌謡界を沖縄で彩った時代でもあった
▼その中で花にまつわる3曲が印象深い。喜納昌吉さんの「花」、ネーネーズの「黄金の花」、海勢頭豊さんの「月桃」である。心の中に咲く花の清らかさ、虚飾を帯びた花のはかなさ、戦場に咲く花の悲しさを歌う。いずれも忘れがたい
▼この30年、沖縄にいくつかの花が咲いた。県民を笑顔にさせてくれるヒマワリのような大輪があった。今思えば、県民を惑わせるあだ花もあった。そんな花の一つ一つを思い出している。









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