<金口木舌>東京の最高気温が43・3度に!?


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 耳を疑った。「今年観測した最高気温は名古屋44・1度、東京43・3度…」。環境省がホームページで公開した「2100年 未来の天気予報」(新作版)の一場面だ。産業革命以前からの気温上昇を、温暖化対策で1・5度に抑える目標が達成されなかった場合と達成された場合を動画で紹介する

▼未達成の2100年夏の最高気温は那覇で38・5度だが、他は40度を超える激暑だ。暑さと異常気象による大雨で米の収穫量が減少し、リポーターが訴える。「国産の米を食べることができなくなるのか」
▼6月以降、世界で異常気象が続いている。シベリアでは6月の平均気温が1981~2010年の平均より約10度高かった
▼パリで25日に観測史上最高の42・6度を記録した。猛暑のせいで23日からフランス南部の原発を停止する事態に。ドイツ北部リンゲンでも25日、同国観測史上最高の42・0度を観測。ベルギーも記録を更新した
▼一人一人が危機感を持って行動しなければ、最悪の未来が待っている。冷房のフィルターをこまめに掃除したり、IT機器の電源を切ったりと、生活の中でも対策がある
▼目標を達成した場合でも2100年の東京の最高気温は40度。いずれにせよ現在より厳しい。異常気象が日常化する事態はどうすれば避けられるのか。温暖化について夏休みに親子で考えてみるものもいい。