自民党の清和政策研究会(安倍派)会長経験者の森喜朗元首相は、26日配信の月刊誌「文芸春秋」電子版のインタビューで、派閥の政治資金パーティーで長年続いてきた資金還流について「知らなかった」と関与を否定した。安倍派で1998年12月以降の森会長時代に始まったとの指摘に対して「私を陥れるための作り話だ」と反論。
岸田文雄首相が4月初旬、森氏に直接電話した聴取について「体調はいかがですか」「強いてお目にかかることはない」と伝えられた一方、裏金システムを作ったのかと尋ねる質問はなかったと明かした。首相には以前から「私の会長時代に派閥ぐるみの裏金づくりはなかった」と伝えていたとも説明した。
安倍派の資金還流は「今回の報道で明るみに出て初めて知った。いつ誰が始めたか分からない」と述べるにとどめた。野党が求める国会への証人喚問に「仮に呼ばれても、知らないものを知っているとは言えない」と拒否する姿勢を示した。
(共同通信)