9~12日の日程で沖縄本島中部の9市町村から59人の小学生が山形県最上郡を訪れた。中部広域市町村圏事務組合と山形県最上広域市町村圏事務組合の交流事業の一環で、32回目を迎えた。琉球新報社も派遣の度に記者を同行させており、中部支社の恒例行事の一つだ。今回は私が子どもたちの旅について行かせてもらった。
山形までの旅路は児童らにとって初めてづくしだ。飛行機や電車、道中に見る東京の街並み。移動中の景色も脳裏に焼き付けようと子どもたちは目を見開いていた。特に新幹線の車窓から見た雪景色には、それまでの長距離移動からくる眠気さえも吹き飛ばしてしまうほど、興奮している様子だった。
3日目のスキー体験でのことだった。それまでは冷静に子どもたちを引率していた教諭や関係者も、負けじと必死に挑戦する姿があった。子どもを導く大人までも童心に帰ったようだった。那覇空港を旅立って以降、休む暇もなく興味関心にまっすぐな児童らを前に「子どもたちに導かれたのかな」と頬が緩んだ。
歳を重ねれば重ねるほど、挑戦することに腰が重くなると感じる。山形での子どもたちの姿は「子ども心を取り戻せ」と私たちを鼓舞してくれていたように感じる。ここぞの時に思い出したい旅となった。
(宜野湾、中城)
私が書きました
名嘉一心
(中部報道グループ 宜野湾、中城)