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「沖縄のピカソ」小波津さんが墨絵展 多くの人の支えに感謝を込めて 沖縄・西原


「沖縄のピカソ」小波津さんが墨絵展 多くの人の支えに感謝を込めて 沖縄・西原 (手前左から時計回りに)小波津有希さん、智恵美さん、作品展前に励ましに訪れた大川邦彦さんと91歳の祖母の宮城スミ子さん=3月8日、西原町の小波津さんの自宅
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 【西原】西原町小波津区の小波津智恵美さん(65)が自ら営む美容室でダウン症の息子の墨絵作品展を開いて話題になっている。「沖縄のピカソ」と呼ばれる次男の有希さん(28)の作品だ。墨絵をペンキアートで仕上げた作品は「実に素晴らしい」と評判だ。

 智恵美さんは有希さんが3歳の時に夫を急性リンパ腫で亡くし、2男2女を抱え、どう生きていけばよいか悩み続けたというが、有希さんが6歳の時、通っている保育所の書道家の先生に「有希は将来スポーツで一流選手に。今のうちにサインをもらいたい」と言われ、生きる勇気をもらったという。

 有希さんは8歳の時に初の個展を開催し「天使くん応援団~小波津有希集」も出版した。その後、墨絵画家と出合って書家の道に進んだ。智恵美さんは「息子が毎日元気に作品作りできるのも多くの人に支えられているおかげ。感謝の気持ちでいっぱいです」と語っている。問い合わせは、電話080(3971)3724(智恵美さん)。

(知花幸栄通信員)