有料

優しい色彩でフランス描く 空手家・知念さん 個展に40点


優しい色彩でフランス描く 空手家・知念さん 個展に40点 「多くの支援があったからこそ個展が開催できた」と笑顔で話す知念賢祐さん=28日、那覇市民ギャラリー
この記事を書いた人 Avatar photo 当銘 千絵

 約50年にわたりフランスのパリを拠点に空手家(沖縄小林流空手道・古武道連盟ワールド王修会会長)として活動し、昨年末に帰沖した知念賢祐さん(79)の絵画展「油絵と水墨画の共宴」が28日、那覇市民ギャラリーで開幕した。フランス田舎町の風景を優しい色彩で描いた油絵を中心に、欧州各地や沖縄を舞台にした作品40点を展示している。6月2日まで。

 知念さんは自身の修行と沖縄小林流・沖縄古武道の普及のために1976年に欧州へ渡り、79年にフランスでワールド王修会を発足した。同会会員は現在、欧州を中心に南米、カナダ、アフリカなど30カ国以上6000人に上るまで発展した。

 長い海外生活で世話になった人へのお礼として、墨絵を使って文字や絵を描いたことがきっかけで水墨画や油絵を趣味として始めるようになったという。

 本展では昨夏、絵画仲間と約1カ月間、フランス北の港町オンフルールから南部の世界遺産ポン・デュ・ガールまで3000キロの横断写生旅行を行った際に描き上げた作品も展示している。

 知念さんは「絵はおのおのの個性や味が出せれば良い作品になると思っている。独学の絵だが、楽しんでもらえたらうれしい」と述べた。

 (当銘千絵)