宮古島市文化協会(饒平名和枝会長)は9日、「島」がテーマの短編小説を募集した第7回宮古島文学賞の入賞作品を発表した。一席に伊佐山昂さん=長崎県=の「水平線」を選出した。二席には、佐藤陽翔さん=富山県=の「爆ぜる。」、佳作に半崎輝さん=徳島県=の「夏の消印」が選ばれた。同賞は宮古島の文芸活動振興などを目的に創設された。今回は全国から76作品の応募があった。
伊佐山さんの受賞作「水平線」は、がん再発の不安を抱えた女性が新しい生活を求めて、亡くなった祖母が住んでいた伊良部島の家に移住し、住民らと交流するなどして生の在り方を見つめる物語。
最終選考委員は作家の椎名誠さんと児童文学作家のもりおみずきさん、作家の大城貞俊さんが務めた。「水平線」について、大城さんは「文学に希望を語るということがあれば、この作品はまさにふさわしい」などと評価した。入賞作品は市文化協会ホームページに掲載予定。授賞式は3月2日に市内で開催する。
(友寄開)