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【動画あり】城田優、居場所がなかった幼少期、外見へのコンプレックス乗り越え 夢をかなえるマインドを芸大で講演 沖縄


【動画あり】城田優、居場所がなかった幼少期、外見へのコンプレックス乗り越え 夢をかなえるマインドを芸大で講演 沖縄 学生たちを前に、講演する城田優さん=2日、那覇市の県立芸大(小川昌宏撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 嘉手苅 友也

 県立芸術大学音楽学部は2日、俳優・歌手の城田優の講演会「『ミュージカル』って何?~城田スタイルに迫る~」を那覇市首里の同大奏楽堂ホールで開いた。城田は講演や歌を通して、自分らしくいることの大切さや、夢をかなえるための心構えを伝えた。同大の学生と県内の中高生が受講した。

 講演では、容姿に劣等感を持ちながらも、自分らしさを認め努力した自身の経験を話した。

 母はスペイン人で、幼少期をスペインで過ごした城田は、アジア人を差別する言葉をかけられていた。小学2年生で日本への移住が決まると「自分が溶け込める場所に行ける」と当初思ったが、日本における学校生活の初日で言われたのは「外国人だ」。日本にも、スペインにも居場所がないと感じたという。

県立芸大の学生たちとステージに立ち、熱唱する城田優さん(中央)=2日、那覇市の県立芸大(小川昌宏撮影)

 13歳になると、見た人にエネルギーを与える俳優やアーティストに憧れて芸能事務所に応募した。日本では周囲と比べて「濃い顔立ち」(城田)で、14歳で身長180センチを超えていた。学園ものなど数々のオーディションを受けたものの、審査する大人たちからも顔立ちや身長に触れられ、「外国からの助っ人みたいな役しか無理だ」と悔しさを覚えた。それでも、「人を笑顔にする」自らを想像し、努力を続けて夢をかなえた。

 質疑応答で、ある学生が「歌に自信があり、ブロードウェイの舞台に立ちたい」と伝えると、城田は海外の俳優との交流経験に触れて「海外の人は自分に自信がある。『自分が1番だ』と思えなければ行けない」とアドバイスした。

 学生らによるオーケストラの伴奏とコーラスのなか、城田が歌を披露。ミュージカル「モーツァルト!」より「僕こそ音楽(ミュージック)」では、自信を持って歌う大切さを実演した。城田がピアニスト宮本貴奈と共作した「夢の種~I’ll be by your side(アイル・ビー・バイ・ユア・サイド)」では、学生一人一人の顔を見ながら全身全霊で歌った。

 講演後、城田は本紙取材に応じ、ミュージカルの演出や演者としてのこだわりについて「フィクションの世界が実在するというマインドでリアリティーを出すことだ」と語った。

(嘉手苅友也)