眞栄田郷敦主演で、長崎や沖縄などを舞台にした映画「彼方の閃光」(監督、脚本・半野喜弘)が9月にアメリカで開かれた第19回ロサンゼルス日本映画祭で上映され、特別賞にあたる「大林宣彦賞」を受賞した。同賞は、大林監督が晩年、反戦や平和をテーマにした映画を制作してきた経緯などを踏まえ、平和の意図をくんだ作品に贈られる。
「彼方の閃光」は、視覚障がいで色彩を感じられない主人公の光が、東松照明の写真をきっかけに長崎と沖縄を旅し、戦争や平和を考える物語。県出身俳優の尚玄や、県出身のラッパーAwichも出演した。
半野監督は受賞に「平和を願う光や熱を感じてもらえたのだとうれしく思う」と喜びを語った。「この映画をアメリカで上映し、小さくとも対話の芽を生むきっかけにしたいと心に決めていた。政治以外での対話が存在することが希望だと信じている」とコメントを寄せた。