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「琉古株」仕込み泡盛開発 神村酒造と琉大生ら 古い時代の黒麴 産業まつりで販売


「琉古株」仕込み泡盛開発 神村酒造と琉大生ら 古い時代の黒麴 産業まつりで販売 開発した泡盛について説明する琉球大学の学生たち(前列)と神村酒造の渡久地洋平工場長(後列左)、琉大農学部の水谷治准教授(同中央)、バイオジェットの塚原正俊代表(同右)=20日、沖縄市の琉球新報中部支社
この記事を書いた人 Avatar photo 島袋 良太

 【中部】神村酒造(うるま市)とバイオ研究開発のバイオジェット(同)、琉球大学農学部の水谷治准教授らのグループが、現在用いられている泡盛黒麴(こうじ)菌から最も古い時代に分岐した黒麴菌の「琉古株」を使った初めての泡盛を開発した。27~29日に那覇市の奥武山公園・県立武道館で開催される「沖縄の産業まつり」会場で販売する。

 「琉古株仕込み 琉球大学の泡盛Ⅱ」と名付け、うるま市の神村酒造直売店、オンラインショップ、琉球大生協で販売する。琉球大が泡盛メーカーと共同開発した「琉球大学の泡盛」を作るのは6年ぶり2回目。琉球大で発酵などを学ぶ学生7人が酒造りに協力した。

 琉古株は1935年に泡盛もろみから分離・保管されていた株。現在泡盛製造で使われている主流の2種とは遺伝子構造が離れていることから、従来とは異なる個性の泡盛が作れる可能性があるとみて作った。深い香りや濃厚な風味が特徴。

 琉球大大学院で黒麴菌を研究する農学研究科2年の阿部多恵さん(24)は「自分たちが関わった酒が商品化されてうれしい。若者の酒離れも言われるが、20代の自分たちが役に立ちたい」と話した。価格は30度500ミリリットルが税込み2420円。まつり会場限定で原酒47度も販売する。

 (島袋良太)