11月1日の「泡盛の日」に合わせ、県酒造組合(佐久本学会長)は同日、組合の書庫から発見された1950~60年代の泡盛ラベル約140点を整理、編集した書籍「復帰50周年記念 よみがえる琉球泡盛ラベル」を発刊する。約140点のうち、組合員名簿に記載のない12社を含む92社の119点を写真で紹介している。同日はそのほか、式典やイベントなどを通し、泡盛の普及啓発、出荷拡大を図る。
ラベルを整理・表示したことで、50~60年代当時、県内ほぼ全ての市町村に酒造所があったことも一目で分かるようになっている。ペリー区や首里市、糸満町、上本部村と、合併などでなくなった地名も多く見られる。
戦後は酒の密造が横行し、工業用メタノールを飲んで障がいを負う事故も発生していたことからラベルに「メタノール0」の表示もあり、戦後の沖縄の歴史を知ることができる。
編集委員会の宮里徹委員長は「泡盛業界だけでなく、戦後の沖縄の歴史が刻まれている。貴重な資料として後世に引き継いでいきたい」と述べた。
66ページで1500円(税別)、那覇市港町の県酒造組合で購入できる。問い合わせは同組合098(868)3727。
(普天間伊織)