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企業、漏水対応追われ 断水で給食メニュー変更も 沖縄


企業、漏水対応追われ 断水で給食メニュー変更も 沖縄 老朽化した導水管から漏れる水=うるま市昆布の県道75号(県提供)
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 うるま市での導水管漏水事故で県企業局が工業用水の送水を一時止めた件で、19日も県内企業への影響が続いた。当初、復旧工事に伴う断水は18日午後5時から19日午後11時ごろまで続く見通しだったが、別の問題が発生したため19日未明に工事が中断し、送水が再開。計画が急きょ変更され、各企業は対応に追われた。

 那覇市など複数の自治体では、19日の給食で提供予定だった沖縄そばを別のメニューに切り替えた学校があった。製造元のサン食品(糸満市)によると、県企業局からの断水の連絡を受けて提供が不透明な状況になったため、自治体と協議し取りやめたという。だが、予定されていた19日の日中の断水はなくなったため、担当者は「ふたを開けてみると提供は可能な状況ではあった」と説明した。

 大量の水を使うクリーニング業の沖縄リネンサプライ(糸満市)では、19日は断水で工場が稼働できないことを見込み出勤体制を縮小する予定だった。19日未明に県企業局の復旧工事が中断。工業用水の送水が再開されたため急きょ従業員に出勤を呼びかけ正午から工場を稼働した。担当者は「復旧工事は夜中の時間帯にするなど日中に支障がない形にしてもらえると助かる」と要望した。鉄鋼業の拓南製鉄(沖縄市)は18日夜から製造を停止していたが、断水が解除されたことを受け19日午前6時ごろから再開した。

 豆腐やこんにゃくの生産を担うまえさと(西原町)では、19日は終日作業ができず、20日は豆腐を量販店に卸すことができないという。同社では家庭用水と同様、工業用水をろ過した上で使用している。担当者は「水の面では(企業局に)これまでもお世話になっており、今後も安定供給をお願いしたい」と述べた。

 (當山幸都、普天間伊織、與那覇智早)