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バスの統合議論、過去にも 乗客減やモノレール対応 沖縄


この記事を書いた人 Avatar photo 梅田 正覚
バス事業の変遷

 1990年代以降、沖縄本島のバス会社は乗客減少や沖縄都市モノレールの開業を見据えて再編を本格的に協議してきた。97年から県と那覇交通、琉球バス、沖縄バス、東陽バスの沖縄本島バス4社は統合を協議したが、2003年に沖縄バスが資金調達案に反対し、とん挫した。

 統合計画がついえたことで、倒産する会社も出た。03年には「銀バス」の愛称で親しまれた那覇交通が多額の負債を抱え民事再生手続きを開始したが、04年に大手タクシー会社の第一交通産業(北九州市)へ営業を譲渡し、名称を那覇バスに変更した。

 県外資本である第一交通は、06年にも負債を抱えて民事再生手続きに入った琉球バスの営業権を譲り受けた。第一交通の県内バス事業シェアは過半を超える。

 東陽バスは02年に民事再生手続きに入り、12年に会社を分割。路線バスと観光バスなどの営業部門を新会社「東陽バス」(南城市)に譲渡した。旧会社は14年に倒産した。沖縄バスは今回、この新会社を子会社化した。(梅田正覚)