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牧港で「ガスエンジン発電所」始動 CO2の排出量ゼロ目指し、需給調整担う 沖縄電力


牧港で「ガスエンジン発電所」始動 CO2の排出量ゼロ目指し、需給調整担う 沖縄電力 沖縄電力の牧港ガスエンジン発電所の設備=2月29日、浦添市牧港
この記事を書いた人 Avatar photo 當山 幸都

 沖縄電力が浦添市の牧港火力発電所で建設を進めていた「牧港ガスエンジン発電所」が完成し、1日に運転を開始した。石炭や石油に比べて二酸化炭素(CO2)の排出量が少ない液化天然ガス(LNG)を使って発電する。再生可能エネルギーの発電量が変動する時間帯などに稼働させ、需給バランスを調整する役割を担う。

 燃焼ガスの膨張を利用し、エンジンを回して発電する仕組み。燃料を燃やして発生する蒸気でタービンを回す従来の汽力発電と比べて機動性があり、15~30分で一定の出力に達し、系統に接続できる。

 時間帯や季節によって変動する電力の需給バランスを調整する。

 ガスエンジン発電所の出力は6基で計4万5千キロワット。LNGはタンクローリーや、吉の浦火力発電所(中城村)と牧港を結ぶパイプラインを通じて供給する。

 沖電は2050年までにCO2の排出量を実質ゼロにする目標を掲げる。発電企画グループの宜野座剛マネジャーは「今後も環境に配慮した発電設備を検討していきたい」と述べた。

 (當山幸都)