沖縄電力が浦添市の牧港火力発電所で建設を進めていた「牧港ガスエンジン発電所」が完成し、1日に運転を開始した。石炭や石油に比べて二酸化炭素(CO2)の排出量が少ない液化天然ガス(LNG)を使って発電する。再生可能エネルギーの発電量が変動する時間帯などに稼働させ、需給バランスを調整する役割を担う。
燃焼ガスの膨張を利用し、エンジンを回して発電する仕組み。燃料を燃やして発生する蒸気でタービンを回す従来の汽力発電と比べて機動性があり、15~30分で一定の出力に達し、系統に接続できる。
時間帯や季節によって変動する電力の需給バランスを調整する。
ガスエンジン発電所の出力は6基で計4万5千キロワット。LNGはタンクローリーや、吉の浦火力発電所(中城村)と牧港を結ぶパイプラインを通じて供給する。
沖電は2050年までにCO2の排出量を実質ゼロにする目標を掲げる。発電企画グループの宜野座剛マネジャーは「今後も環境に配慮した発電設備を検討していきたい」と述べた。
(當山幸都)