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鹿児島銀行が与那原町に20億円融資 「脱炭素先行地域」再エネ電力供給 沖縄


鹿児島銀行が与那原町に20億円融資 「脱炭素先行地域」再エネ電力供給 沖縄 脱炭素先行地域に指定された与那原町東浜地域(提供)
この記事を書いた人 Avatar photo 當山 幸都

 鹿児島銀行(鹿児島県)は6日、沖縄県内で初めて環境省の「脱炭素先行地域」に選ばれた与那原町での二酸化炭素(CO2)実質ゼロを目指す取り組みに、20億円を融資する契約を締結したと発表した。町のマリンタウン東浜エリアと町内の全公共施設を対象に、太陽光パネルや蓄電池、省エネ設備を導入し、電力を供給する事業に充てられる。与那原町の先行地域への融資は金融機関で初めて。

 融資契約は1日付。先行地域の事業実施者となるおきなわパワーHD(与那原町)に融資する。町によると、総事業費は2023~27年度の5年間で63億円。うち41億円は国の交付金を見込み、20億円を鹿銀からの融資を通じ調達する。

 鹿銀は、同様に先行地域に選定されている鹿児島県日置市で事業の共同提案者に加わっている。金融機関として取り組む過程で、与那原町や宮崎県延岡市で先行地域に関わるみやまパワーHD(福岡県)から相談を受けて融資に至ったという。

 鹿銀は15年に沖縄に進出し、支店を構える。先行地域への融資は与那原町と、同日契約締結した延岡市の2市町が初めてで、担当者は「先行地域に手を挙げる沖縄県内外の自治体からお声がけがある。ノウハウを提供していきたい」と話した。 

 (當山幸都)