沖縄自動車道のＥＴＣレーン（資料写真）
島袋 良太 沖縄自動車道路を運営する西日本高速道路（NEXCO西日本）が、沖縄限定で実施しているETC車載器の購入・取り付けに最大1万円を助成するキャンペーンが19日に終わる。キャンペーンを請け負う県内のカー用品店やホームセンターは「駆け込み需要」でにぎわっている。沖縄自動車道で全車両に適用されてきた35・5％の特別割引は、現金払いは今年3月末で終了した。一方でETC搭載車は2025年3月末まで割引が続くため、設置が加速しているようだ。
カー用品店「オートバックス」5店舗を運営するりゅうせきライフサポート（浦添市）では、昨年夏に今回のキャンペーン以降、今年2月ごろまでのETC売上高は前年同期比で約10倍まで伸びた。キャンペーンは前年度も実施され、昨年3月も同じく駆け込み需要があったが、今年3月はそのさらに2倍の売り上げがあったという。中小の法人から10台まとめて設置の受注もあった。
同社オートバックス事業部の宮城宏紀グループマネージャーは「格安で設置でき、設置のデメリットが見当たらない。高速料金は安くなり、支払いの時間も短縮でき、沖縄の渋滞緩和にもつながる」と設置をPRした。
「ホームセンターさくもと」4店舗を運営する佐久本工機（浦添市）は、今年9月にETCをセットアップする機器を導入し、キャンペーン実施事業者に参入した。請け負った取り付け件数は当初、月に100～300件程度で推移していたが、助成期間終了が近づいた年明けごろからは月に千件以上、多い時は2千件に近くに急増。カーピットスタッフ以外も事務作業を手伝うなどして、店舗を挙げて対応しているという。
佐久本工機ホームセンター事業部の比嘉亮仁課長は「特に現金割引が終了してニーズが高まったようだ。沖縄は車社会なのでETCを使って快適に生活してほしい」と話した。
