【速報】沖縄への観光客23年度853万人 国内客は過去最多 観光需要回復で


【速報】沖縄への観光客23年度853万人 国内客は過去最多 観光需要回復で
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 県文化観光スポーツ部は25日、2023年度の入域観光客数が前年度比25・9%増の853万2600人だったと発表した。全国旅行支援などの需要喚起策や修学旅行などで国内観光が回復したことが影響し、国内客は新型コロナウイルス拡大前の18年度比でも3・8%(26万5600人)増で、過去最高値を記録した。インバウンド(訪日客)も国際航空路線やクルーズ船の再開で徐々に回復しているが、完全には回復していないことが影響し、全体では過去最高の1千万人を記録した18年度比で、14・7%(147万1700人)減だった。

 国内客は、前年度比10・6%(69万4600人)増の726万9100人だった。23年5月8日に新型コロナが5類感染症に移行したことで県内イベントが通常開催され、旺盛となった国内の旅行需要を取り込めたことや、FIBAバスケットボールワールドカップの沖縄開催などもあり、過去最多となった。

 24年度は、コロナ禍を経て高揚した旅行マインドが一旦落ち着くことが見込まれるものの、デフバレーボール世界選手権大会や沖縄空手少年少女世界大会などの大型イベントや、大人数を輸送するクルーズ船の寄港が予定されていることなどから、堅調に推移すると見込まれる。

 海外客は、前年度比約5・3倍(106万3400人増)の126万3500人だった。22年10月に水際対策が緩和されて以降、航空路線やクルーズの再開が続き、前年比での増加率は過去最高となった。しかし、人手不足などから航空路線やクルーズ船の戻りがいまだ完全ではなく、空路客は18年度の52・8%に、海路客は同26%にとどまる。

 24年度は、那覇-釜山線の再開や那覇-バンコク線の新規就航、下地島-仁川線の新規就航などがあるほか、クルーズ船の寄港スケジュールも23年度を上回ることや、円安の効果も期待できることから、さらなる回復が見込まれる。(與那覇智早)