【沖縄】間伐材を動物の飼料として役立てようと、沖縄電力と沖電工、沖縄こどもの国の3者が26日、協定を取り交わした。街路樹が電柱などにかかってしまうことを避けるために定期的に枝打ちをした枝葉などをこどもの国に無償提供する。廃棄物を有効活用し、処分量を減少させることができると期待されている。
間伐材を無償提供する協定は「どうぶつスマイルプロジェクト」と名付けられた。主にゾウが食べるガジュマルなどを想定している。
こどもの国はこれまで、動物が食べる草木は空き地などで地主の許可を得て集めるなど、自前で確保してきた。
沖縄電力と沖電工は年間約500トンを伐採し、産業廃棄物として処理しており、この中から、こどもの国の職員が餌として利用できる部分を選定して、利用していく予定だ。草木を探し、切り出すといった職員らの負担が減る利点もある。
沖縄電力送配電本部の阿波根直也配電部長は「(グループ内で)業務改善のアイデアを出し合う中から生まれた取り組みだ。こどもの国にゾウがやってくる時にも協力していた経緯があった。再び関わることができるのは感慨深い」と話した。
樹木を餌とするゾウは、1日当たり雄が約150キロ、雌が約100キロを食べるという。
こどもの国の神里興弘園長は「青草や樹木の枝などを餌にしてきたが、調達に苦労していた。提供は非常に有意義で職員も喜んでいる」と述べた。
(福田修平)