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初めての沖縄とキャリアの転機 田中政宏(リクルートライフスタイル沖縄代表取締役社長)<仕事の余白>


初めての沖縄とキャリアの転機 田中政宏(リクルートライフスタイル沖縄代表取締役社長)<仕事の余白> 田中政宏
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 私が初めて沖縄を訪れたのは2006年のこと。現在はリクルートライフスタイル沖縄で代表を務めているが、大学卒業後はグローバルに活躍したいという思いからメーカーに就職した。事業部といわれる工場で、商品企画や事業企画の業務、営業本部で官公庁向けのシステム営業を担当した。

 06年に営業として、税関に設置するパスポートリーダーを仕様化から入札まで担当。全国の空海港の全税関ブースの入れ替えのため、北は北海道から南は沖縄まで、全国の空港に出張で飛び回る時期があった。

 その際に那覇空港に降り立ち、上司や同僚と那覇市内の宿泊施設に泊まり、食事やお酒を満喫した。その全国各地への出張で、沖縄だけワクワクと感じたものがあった。その気温・湿度・雰囲気・匂い・行きかう人々の言葉だ。非常に鮮明に覚えている。

 「次はプライベートで来たい!」と思ったと同時に、沖縄にはもっとたくさんの人が訪れる価値があるのではと強烈に興味を抱いた。当時、少子高齢化が進む日本の起爆剤として、政府がインバウンドに力を入れ始めていた。世界的にも遅れていた宿泊のネット予約が進みはじめ、OTA(Online Travel Agent/オンライン旅行代理店)の利用が広がりつつあるタイミングであった。

 ご縁があり、この出張から半年後にリクルートの旅行領域『じゃらん』で観光産業に携わっていくことになるとは全く想像していなかったが、私の人生の転機となる体験だった。

田中 政宏 たなか・まさひろ

 1976年3月12日生まれ。リクルートライフスタイル沖縄代表取締役社長。99年松下電器産業株式会社(現パナソニック)入社。2007年リクルート入社。旅行領域「じゃらん」の、法人向けサービス、宿泊施設・中央省庁・自治体向け営業組織の責任者を歴任後、23年4月より現職。