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年間1500トンのCO2削減へ 琉球海運とりゅうせきが協定 沖縄


年間1500トンのCO2削減へ 琉球海運とりゅうせきが協定 沖縄 連携協定書に署名した琉球海運の宮城茂社長(左から3人目)とりゅうせきの根路銘剛宏社長(同5人目)=24日、那覇新港停泊中の「にらいかないⅡ」船上
この記事を書いた人 アバター画像 島袋 良太

 琉球海運(那覇市、宮城茂社長)とりゅうせき(浦添市)は24日、「脱炭素に向けた連携協定」を締結した。

 取り組みの第1弾として、琉海が保有するRORO船(車両や荷台ごと輸送する大型貨物船)7隻のうち「しゅれいⅡ」「にらいかないⅡ」「わかなつ」の3隻を対象に、那覇新港停泊中はカーボンオフセット認証を受けたA重油を継続的に使用する。これにより年間1500トン相当の二酸化炭素(CO2)削減を見込んでいる。

 琉海がカーボンオフセット重油を導入するのは初めて。まずは那覇で停泊中に使う発電機やボイラーの稼働で利用する。

 風力や水力発電で削減されたCO2排出量をりゅうせきがクレジットとして購入し、A重油の使用で排出するCO2と相殺する仕組み。

 琉海は同社の海運事業全体で年間約20万トンのCO2を削減していると推計している。航海中にエンジンを稼働する際は別種の「C重油」を利用している。琉海の宮城社長は締結式で「脱炭素社会に向けたスモールスタートだ。(A重油を)利用する船や港を広げ、技術が整えば新時代のエネルギーに代わっていくと思う。環境問題に積極的に取り組むことが成長につながる」と強調した。

 りゅうせきの根路銘社長は「カーボンオフセットの取り組みがこれを機に広がってほしい。今できることに取り組みながら、水素やアンモニア、エタノールなど次のエネルギーも見極めていきたい。総合エネルギー企業として、脱炭素社会をリードしていきたい」と強調した。 

(島袋良太)