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「アグーの里名護」PR 背脂、骨から「黒い恐竜」2商品 青年会議所と北農高が開発 沖縄


「アグーの里名護」PR 背脂、骨から「黒い恐竜」2商品 青年会議所と北農高が開発 沖縄
この記事を書いた人 Avatar photo 池田 哲平

 【名護】うま味の強さで人気の沖縄在来豚アグー。その復活の地が名護であることを広く知ってもらおうと、名護青年会議所(又吉大輔理事長)が北部農林高と協力し、背脂や骨などの未利用部位を使った新商品を開発した。「アグー背脂調味料」と「アグーコラーゲンスープ」の2種類。11日に同校でお披露目と試食会が開かれた。

 1980年代から名護博物館などが中心となって調査を進め、30頭に減って絶滅の危機にあったアグーの復活を目指した。北部農林の協力もあり、在来種により近づける「戻し交配」という技法で93年に在来豚にほぼ近い形で再現。2013年に名護市は「アグーの里」を宣言している。

 一方、復活の地としての名護の認知度は低いとして、同会議所は「愛LOVE名護 商品プロジェクト」を立ち上げ、6月から北部農林の熱帯農業科畜産コースの2年生と新商品開発に取り組んできた。

 生徒らと話し合う中で、使われていない骨や背脂に着目し、試行錯誤しながら商品を作り上げていった。

 豚の鳴き声が恐竜の叫びのように聞こえるという生徒の発案で商品名は「黒い恐竜」に決定。背脂調味料、だしに加えるなどして使うコラーゲンスープはいずれも化学調味料不使用。どちらも料理のうま味やコクを高めてくれるという。

名護青年会議所と北部農林高校が開発したアグーを使った新商品の「黒い恐竜」。右がアグー背脂調味料、左はアグーコラーゲンスープ

 お披露目会で、同会議所まちラブ委員会の我那覇愛委員長は「アグーがこのように食べられるまでに復活したのが名護の地である意義は大きい」と話した。北部農林高2年の吉田有輝(なおき)さん(17)は「未利用部位の使用は経験したことがなく、勉強になった。ぜひ多くの人に商品を手にとってほしい」と呼びかけた。

 商品は9月から名護市大北のレストラン「又吉観光農園」などで販売する。いずれも200グラムで、販売価格は500円程度を予定している。 

(池田哲平)