非常に強い台風10号が九州に接近し、沖縄と本土を結ぶ貨物船に欠航が出ている。今後の進路次第では沖縄向けの生活物資の輸送が滞り、県内に影響が広がる可能性がある。
琉球海運によると、台風の影響で今月23日から同社の東京・大阪航路、九州航路の貨物船は相次いで欠航している。特に東京・大阪は那覇港や沖縄沖で待機している状況が続き、見通しも立っていない。担当者は「長引けば沖縄への生活物資や建設資材が輸送できず、不足してくる可能性はある」と話した。マルエーフェリーが運航する貨物船も鹿児島航路、東京航路などが欠航している。
県内の一部店舗では既に影響が出始めた。24日にオープンした米会員制スーパー「コストコ沖縄南城倉庫店」では、27~30日の配送が一時停止となり一部商品に欠品が生じたとして、購入制限を設けると会員向けに通知した。併設するガスステーションでの給油も、レギュラーガソリンは1回15リットルまでにする。
青果を取り扱う県中央卸売市場では、年間取扱量の65%を県外産が占める。夏場は特にキャベツ、レタス、キュウリ、トマトといった県外産の入荷が多いが、担当者によると28日時点では台風の影響は出ていないという。
(當山幸都、新垣若菜)