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国内経由海外客25万人 OCVB推計 空路23年度、欧米で7割 来年の万博期待、多言語強化


国内経由海外客25万人 OCVB推計 空路23年度、欧米で7割 来年の万博期待、多言語強化 那覇空港(資料写真)
この記事を書いた人 アバター画像 與那覇 智早

 沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB、下地芳郎会長)は28日、空路国内線を経由して来県した2023年度の外国人客数が推計で25万人に上ったと発表した。県によると、同年度に直接入った海外客数は126万人。合わせて約151万人の外国人客が沖縄を訪れていたとみられる。

 県の入域観光客数の統計では、国内の他空港を通じて沖縄入りする客は国内客扱いとなる。そのため、直行便がない地域からどのくらいの入域があったかが不透明だった。今回OCVBが海外で購入された日本国内航空券などのデータを基に、独自で推計した。

 経由客の内訳は、北米(アメリカ・カナダ)が13万3千人(53%)で最も高い割合を占めた。ヨーロッパは4万5千人(18%)で、北米とヨーロッパを合わせた欧米が約7割を占めた。

 アジアは3万5千人(14%)、オセアニアが5千人(2%)、中南米が3千人(1%)だった。

 県が取りまとめる23年度国籍別入域観光客数では、台湾、韓国、中国本土、香港、東南アジアからは106万3800人で、全体の84・2%を占めていた。一方で、欧米は5万8600人で4・6%。現在、欧米から県内への直行便はないが、経由客を合わせると、実際は23万6600人の入域があったことが推定される。

 下地会長は「来年は大阪万博もあるので、多言語での情報発信を強化し、欧米客が注目するブルーゾーン(世界5大長寿地域)に入る沖縄の魅力、琉球の文化などを打ち出していきたい」と話した。

 OCVBは今年1月、23年暦年で空路国内線を経由して来県した外国人客数が20万人程度だったと推計していた。今回調査で航空会社から得られるデータを増やすなど精度を上げ、再び推計した。

(與那覇智早)