瑞穂酒造(那覇市、玉那覇美佐子社長)と同社子会社のOneSpirit(同、仲里彬社長)は4日、国内外でバーなどを経営するSGグループ(東京)と共同で、沖縄の黒糖を使った酒「Chura―Umi Spiced Rum」を発売した。SGグループ代表を務め、世界最大級のカクテルコンペティションなどで優勝経験のある後閑信吾氏と開発した。
県産黒糖を使った「KOKUTO DE LEQUIO」シリーズの第3弾で、伊平屋島産を中心とする黒糖を使ったラム酒がベース。今回は沖縄の海を意識し、恩納村産のアーサや伊平屋島の食文化に着想を得た「ヒレザンショウ」「ハマボウフウ」などを素材に、スパイシーな香りや磯のような風味が広がるスピリッツに仕上げた。
初回は千本限定の生産。1本(500ミリリットル)当たり約400グラムの黒糖を使い、発酵・蒸留して製造した。アーサは長期保存で色素が劣化し、廃棄せざるを得ないものを活用。沖縄の課題解決もテーマに開発した。
記者会見で瑞穂酒造の玉那覇社長は「沖縄だから、瑞穂酒造だからできる商品に挑戦してきた」とPRした。後閑氏は「トニックウオーターで割って塩を入れたり、かんきつ系のソーダ割りにしたりしてもおいしい」と話した。税込み4950円。那覇市安里のバー「El Lequio」や酒販店で販売している。
(島袋良太)