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【運行ルートあり】運転手なしの走行目指す「自動運転」 路線バスで県内初の実証実験始まる 豊見城市 沖縄


【運行ルートあり】運転手なしの走行目指す「自動運転」 路線バスで県内初の実証実験始まる 豊見城市 沖縄 試乗会でEVバスに乗り込む関係者ら=7日、豊見城市(喜瀨守昭撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 田中 芳

 豊見城市は8日から、琉球バスが定期運行する市内一周線(105番)の一部区間(全長約11・7キロ)で、計画していた自動運転小型EVバスによる実証運行を開始する。

 「イーアス沖縄豊崎」を発着点に市内のバス停計25カ所で乗降できる。一周約1時間、最高時速35キロで走行する。路線バスのルートでの実証実験は県内で初めて。実証期間は11月1日まで。運賃は無料。

 アクセルやブレーキが自動で運転手が乗る必要がある「レベル2」で走行する。1日4便。乗客定員は14人。午前9時から午後3時10分までにイーアス沖縄豊崎を出発し、周回する。

 車両は全国での自動運転移動サービスの事業化を支援する「ティアフォー社」(愛知県)のミニバスを活用。ルートは、イーアス沖縄豊崎から豊見城南高校前を通り、武富で左折して豊見城中央公民館前や豊見城市役所前を通過。平和台団地入口を経て名嘉地交差点を左折し、与根入口を経由してイーアス沖縄豊崎に終着する。急勾配の坂がある豊見城南高校から保栄茂までの一部区間は、運転手の手動に切り替える。

 イーアス沖縄豊崎で7日、実証実験の開始式と試乗会が開かれた。運行を担う第一交通産業(北九州市)の田中亮一郎社長は「あらゆる方々に公共交通機関を利用いただき、快適な移動ができる仕組みを作っていきたい」と述べた。

 徳元次人市長は「自動運転の実現に向けて、実証運行で市民の皆さんにより多く乗車してもらい、生活の路線として使っていただきたい」と呼びかけた。

出発式でテープカットする関係者ら

 19、20の両日は第38回とみぐすく祭り・第9回とみぐすく産業フェスタのため、一周ルートではなく「イーアス沖縄豊崎」で特別ルートの試乗体験会を開く。

 (田中芳)