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「光のお墓」に琉球ガラスを使用 関ヶ原石材がRGCコラボ 沖縄の産業まつりで初披露


「光のお墓」に琉球ガラスを使用 関ヶ原石材がRGCコラボ 沖縄の産業まつりで初披露 琉球ガラスを通して内側に光が入る墓を沖縄の産業まつりでお披露目する沖縄関ヶ原石材の緑間郁公専務(右)、緑間喜三夫常務(左)、RGCの稲嶺佳乃社長(中央)=24日、那覇市の奥武山公園
この記事を書いた人 Avatar photo 島袋 良太

 総合石材メーカーの沖縄関ヶ原石材(那覇市、緑間禎社長)は墓の正面から内部に光が差し込むようにガラス部分を設けた「光のお墓」シリーズで、「琉球ガラス村」のRGC(糸満市、稲嶺佳乃社長)とコラボレーションした新商品を沖縄の産業まつり会場で初お披露目する。

 光のお墓は2017年に特許を取得していたが、県外メーカーのガラスを使っていた。緑間社長と稲嶺社長が共に県工業連合会の理事を務めていることもあり、せっかくならば県産品を使おうとRGCがガラス部分を制作することになり、このたび完成した。

 「光のお墓」は緑間社長が完成した墓に骨つぼを移す儀式に参加した際に、女の子が「おじいちゃん、真っ暗なところに入ってかわいそう」とつぶやいたのを機に開発をひらめいた。前面にガラスを埋め込むことで、墓の内側にも外の光が差し込むようになっている。

外からの光が差し込む墓の内側(沖縄関ヶ原石材提供)

 RGCは県内製造の依頼を受けたものの、炉から出したガラスは固まるまでの時間が非常に早く、2センチの厚さできれいな長方形に仕上げるには力加減、チームワーク、スピード感などの技術を要し、完成まで約2年がかりとなったという。

 色味は華美過ぎない程度の黄色に仕上げ、「神々しい光」が差し込む雰囲気ができた。ベースの製品は100万~150万円。年間200基程度の売り上げが目標。

 沖縄関ヶ原石材の緑間郁公専務は「墓はご遺族の故人への思いが表れるもの。光を届けたいという思いを形にした」と説明した。稲嶺社長は「シンプルに見えて技術が詰まっている」と強調した。

(島袋良太)