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ありのままの学校生活「いいね!」で広がるアオハル 中部商生涯スポーツ科・公式インスタ 定員割れ改善へ生徒が撮影し話題に


ありのままの学校生活「いいね!」で広がるアオハル 中部商生涯スポーツ科・公式インスタ 定員割れ改善へ生徒が撮影し話題に 公式インスタグラム用の写真を撮る中部商業高校生涯スポーツ科の生徒たち=11月29日、宜野湾市の同校
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 中部商業高校生涯スポーツ科が昨年開設した公式インスタグラムが「アツい」。定員割れが続く現状を改善しようと同科教員が提案して始まった取り組みで、写真は主に生徒が撮影している。友だち同士で撮った授業や学校行事の様子は自然体で生き生きとしており、楽しそうな学校生活に「いいね!」が集まっている。フォロワーは千人を超え、保護者が生徒たちの成長を見守るツールにもなっている。

 開設を提案したのは同科学科長の本村優教諭(38)。生徒たちの一生懸命で活気に満ちた「青春」を、中学生に届けることができれば受験生の増加につながるのではないかと考え、インスタでの発信を思い付いた。

 当初は本村教諭自身が撮影して投稿する予定だったが、教員より、生徒が互いに撮り合った写真の方が「ありのままの学校生活」をとらえているため、撮影を生徒に任せるようになった。ネットトラブル防止のため、生徒が撮影した写真を本村教諭が集約し、投稿している。

 「他の学校の友だちから『インスタ見たよ』とよく連絡が来る」と話したのは2年の島崎汐音(しおね)さん(17)。中濱優羽(ゆう)さん(17)は「先生が撮るより、自分たちで撮った写真の方が映える」、砂川結美さん(17)は「(同科は)楽しいって、中学生にも伝わっていると思う」と、生徒たちは手応えを感じている。

 宮里美空(ちゅら)さん(17)も「フォロワー数はあまり気にしない。楽しさが伝わればいい」と話す。そばにいた他学科の喜友名寧穂さん(16)は「投稿が楽しみになっている」と話し、同級生の間でも人気が高い。

 本村教諭は「保護者からの反応も増えた。子どもたちの成長を見守るツールになっているようだ」と、思いがけない効果に笑顔を見せる。「フォロワー増加より、生徒の頑張りがいろんな人に届いていることがうれしい。本来の目的である受験生の増加にもつながれば」と期待を込めた。

 (嘉数陽)