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教員志願者の減少に歯止めを 「ゆいゆい選考」などあの手この手 沖縄県教委


教員志願者の減少に歯止めを 「ゆいゆい選考」などあの手この手 沖縄県教委 イメージ
この記事を書いた人 Avatar photo 外間 愛也

 減少傾向が続く教員採用試験の志願者数を増加させようと、県教育委員会が試行錯誤を続けている。2022年度からは県内の教員経験者や県外の現職教員らを対象とした「結・UI(ゆい・ゆい)特別選考」を開始し、23年度には受験可能年齢を59歳まで引き上げた。24年度は従来実施していた「夏選考」に加え、一定の経験がある小学校の臨時教員を対象とした「秋選考」も実施する。あの手この手で人材確保に努めている。

 結・UI特別選考は1次試験は書類選考のみで、2次試験は秋選考の時期に合わせて10月26日に実施する。県内の場合は公立小中学校か特別支援学校で3年以上、正規教員として勤務経験があり、介護や育児、配偶者の転勤などで退職した教員が対象。県外の場合は25年3月末時点で5年以上、正規の勤務経験がある教員が対象。22年度の応募者は県外からの8人のみだったが、23年度は県内19人、県外49人と増えた。24年度は3月末の段階では県内3人、県外25人にとどまっているが、7月19日まで追加の応募を受け付けており、今後も応募者の増加を目指す。

 24年度からは民間との競合を避けるという国の方針を受け、従来は7月ごろに実施していた一般選考の試験日を6月16日に早めた。

 試験制度の改正と合わせ、職業としての教員の魅力を高めることも目的として、働き方改革の取り組みも進めている。3月末には今後3年間で集中的に取り組む項目などを定めた「働き方改革推進計画」を策定した。

 県教委学校人事課の担当者は「結・UI特別選考では、即戦力となる正規教員経験者を募集している。県外在住の方で、沖縄で教員として働きたい方にも応募してほしい」と呼びかけた。

 (外間愛也)