那覇文化芸術劇場なはーとは18日、ジャズの理解を深め楽しんでもらうワークショップを首里高校で実施した。国内外で活躍してきたドラムの中村亮さんやピアノの櫻井萌さん、ベースの高尾英樹さんらが同校1年生に生演奏を披露し、ジャズ特有のリズムや文化を解説した。
なはーとでは毎秋、ジャズイベントを企画しているが、県内の学校でワークショップを行うのは初めて。中村さんら3人は、冒頭から一気に3曲を披露した。楽譜なしの即興とソロ演奏に、高校生らは足でリズムを取りながら楽しんでいた。
演奏後、中村さんがジャズや米国の音楽で重要視される「バックビート」について解説した。クラシック音楽と異なり、4拍子中の2拍子目と4拍子目のリズムが「演奏者によって独特のテンポや音の違いがあり、素晴らしさを生み出す」と説明。演奏の軸となるビートを「日頃、自分が聞く音楽でも意識してほしい」と解説した。
なはーとによるジャズ企画の背景について、中村さんは「国際通りを中心にジャズを楽しめる店舗が7カ所あるのは、国内外でも珍しい環境だ」と語る。身近にあるジャズに触れることで「音楽に正解はないので、自分だけの楽しみを考え続ける機会にもしてほしい」と呼びかけた。
同校吹奏楽部に所属する山里将太さん(15)は「国や文化によって音楽が異なることなど、話が新鮮だった」と語った。
(嘉陽拓也)