琉球新報は沖縄特化型デジタル教材「マナりゅう」を4月にリリースし、9月末現在までにトライアルを含め約1万人の児童生徒が利用している。文部科学省のGIGAスクール構想に基づいて児童生徒に配布される学習端末を使いニュースを読むことができ、身近な地域の話題を教材として活用することもできる。各校の取り組みを紹介する。
国頭村立安田小は7月にマナりゅうを導入した。新着ニュースを読み、記事の内容を学級で話し合ったり、朝学習や国語や社会の調べ学習で活用したりしている。
安田小は書く力を育むため、週に一度「短作文」に取り組む。短作文とは条件に沿って自分の考えを100~200字にまとめる学習法だ。3、4年生担当の富島舞教諭はマナりゅうの新着ニュースを使い、短作文用のワークシートを作成している。
9月13日、「バスの無料乗り放題が始まる」の記事を読み「無料のバスに乗ってみたいかどうか」についてまとめるワークシートに挑んだ。4年生の浜川正之助さん(10)は「バスに乗って沖縄一周をしてみたい」とつづった。
富島教諭は「記事を読み、条件に沿って作文を書くことで、短時間で自分の意見をまとめられる。長すぎず短すぎない振り仮名付きのニュースが配信されるので、効率的に記事を選べる。子どもたちには幅広いニュースに触れてほしい」と話した。
4年生の国語の単元「新聞を作ろう」では、富島教諭の指導の下、浜川さんが学習端末を使いデジタル新聞の作成に取り組んだ。テーマは「安田のいいところ紹介」。新聞にクイズコーナーを設け、マナりゅう「地域」ページから安田のシヌグについて学び、その情報を盛り込んだ。
浜川さんはマナりゅうについて「生き物や地域のニュースが楽しみだ。国頭について調べたりクイズをしたり、漫画を読んだりするのが面白い」と目を輝かせた。
(熊谷樹)
(随時掲載)