沖縄戦戦没者の遺骨収集活動に取り組む「沖縄蟻の会」の会員が2月下旬、糸満市与座の第24師団司令部壕で2人分の遺骨を見つけた。一緒に「川名」という姓が彫られた水筒が見つかったため、同姓の日本兵の可能性がある。遺骨は2月28日に県平和祈念財団戦没者遺骨収集情報センターが収集した。今後は国が身元確認のDNA鑑定を実施するか期待がかかる。
沖縄蟻の会の南埜安男さんによると、遺骨は下顎に歯が1本残っており、大腿骨はきれいな状態で残っている。一緒に見つかった水筒は「モ 三ノ二ノ四 川名」と彫られている。
歯などはDNA鑑定の対象となっており、記名のある遺留品もあることから、戦没者遺骨の身元特定につながる可能性がある。
南埜さんは「川名姓の戦没者の遺族にDNA提出を求めれば遺骨返還につながるのでは」と期待した。