昨秋から進化した姿を大舞台で発揮した。秋の大濠戦で無安打の悔しさを糧に冬を超えた大城勢武太が、トップバッターとして5打数3安打1打点と面目躍如の活躍ぶりを見せた。
初回からいきなり内野安打を放った。次打席の1点を追う三回無死一塁の場面では、狙い定めた直球を左中間の適時打として同点にすぐさま追い付く。続く2番・島袋の安打で本塁にスライディングし、3点目の生還を果たした。「先頭の伊波が出てくれたので、がむしゃらだった」と打線を勢いづける貴重な追加点をもぎ取った。
1日千本を目標に振り込んできた。大濠戦では最後の打者として倒れたこともあり「チャンスでヒットを打てなかったことが悔しかった」と、2回戦で再戦する可能性があったこのカードに大会前から並々ならぬ思いを抱いていた。
昨秋の九州の2試合は1安打に終わった。甲子園初戦はトップとして無安打だったが犠飛などで3打点、この試合も努力の成果をしっかりと示した。「冬の振り込みは間違ってなかった」と自信を確信に変える。打撃陣を引っ張るリードオフマンとしてさらなる成長を誓う。