玉城デニー知事がツイッターに「GWの予定は実家と山の神の実家庭でのBBQ」と投稿した件で、本紙は7日午前の会見後、知事に「山の神」の真意を聞いたが回答しなかった。広辞苑によると、山の神は自分の妻の卑称。玉城知事は以前にも同じ言葉を使っていた。
琉球大学の辻雄二教授(民俗学)によると「山の神」は日本の山岳信仰から生まれた言葉で、女性への畏怖(いふ)の感情が込められている。江戸時代から東日本で通俗的に使われるようになったという。辻教授は「消滅語に近い言葉。沖縄とは異なる文化で生まれており、沖縄の知事がなぜ使っているのだろうか」と疑問を呈した。
ジェンダーに詳しい矢野恵美琉球大法科大学院教授は「山の神は卑称の意味合いを持つが、知事は自分は家族に威張ってはおらず、妻を奉っているといった意味合いで使っていたのでは」と推測。その上で「今の時代、愚妻や愚息などいきすぎた卑称や、主人、家内などの表現も不適切だろう。また、同性パートナーの場合もあるので、妻、夫、パートナー等の呼称で呼ぶことが望ましい」と指摘した。
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