沖縄で感染最多302人 人口比92人国内最悪 1月の東京上回る(5月27日朝)


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新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(米国立アレルギー感染症研究所提供)

 県は26日、新たに10歳未満から90歳以上の302人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。300人を超えるのは初めて。直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は92・88人に上り、全国と比較しても過去最多となった。これまでの各都道府県の最多は東京都で1月の90・82人、大阪府で5月の90・14人だった。

 宮古島市のキャバクラと社会福祉施設、那覇市の二つの事業所などで計6件のクラスター(感染者集団)を確認した。

 県の糸数公医療技監は25日に「週の後半に300人に近づく可能性はある」と述べていたが、その翌日に300人を超えたことについて「見通しを超えた。かなり感染の勢いが強い。(増え方が)予測できない」と危機感を示した。 県内の1日の感染者数は先週から最多を記録する日が続き、今月18日以降で6度目。26日までの1週間の新規感染者数も計1454人で最多となった。療養者数も2094人に上る。

 6件のクラスターのうち那覇市の事業所2件と親戚同士の計3件は、大型連休中に県外へ行った人との会食などを介して感染が広がったとみられる。

 那覇市の計11人が感染した事業所では、持ち込まれたウイルスが換気の悪い職場で広がったとみられる。隣同士の席が近い中、自分の席で食事をしていた。食べている人の近くにマスクを外している人がいたという。

 宮古島市の職員と入所者計18人が感染した社会福祉施設では、職員はマスクや手袋は着用していたが、フェースシールドを着用していなかった。糸数技監は「日頃から健康管理し、少しでも症状があれば休んでほしい」と呼び掛けた。

 26日の感染者302人の年代別では20代が最多で59人、40代55人、30代53人、50代と10代が各32人、60代21人、10歳未満17人、80代14人、70代9人、90歳以上7人。居住地別は、那覇市が最多で70人、次いで沖縄市44人、浦添市37人、うるま市26人、宜野湾市19人、糸満市と豊見城市15人、宮古島市11人、石垣市10人となっている。

 推定感染経路が判明しているのは302人中108人で、内訳は家族内55人、施設29人、友人13人、職場10人、飲食1人。

 米軍基地関係は新たに12人。内訳はキャンプ・フォスター8人、キャンプ・ハンセン2人、普天間飛行場とキャンプ・キンザーが各1人。

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