時計サロン休業、電池交換は営業…大型店の土日休業、感染抑制「限定的」の声も


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 沖縄県による土曜と日曜の休業要請を受け、対象となる大型商業施設では4日、対応を急いだ。玉城デニー知事は「人と人との接触機会を極小化する必要がある」として、緊急事態宣言後も人出が多い商業エリアで、人流の削減を目指す。一方で、食料品のほか、衣料品などを販売する店舗も生活必需品扱いで休業要請の対象外となることから、「主な施設は大部分の店舗が営業する。効果は限定的ではないか」(流通事業者)と指摘する声もある。

一部店舗の休業について張り紙を貼るデパートリウボウの職員=4日、那覇市久茂地

 サンエーは浦添西海岸パルコシティ、那覇メインプレイス、具志川メインシティ、西原シティ、経塚シティ、宜野湾コンベンションシティのショッピングセンター6施設で、衣料品などを販売する専門店も含めて大部分で休業する。担当者は「感染拡大防止のために、要請の趣旨を踏まえて判断した」と話した。

 イオン琉球は、イオン那覇店、南風原店、北谷店、具志川店、名護店の5カ所のショッピングセンターで、生活必需品以外の販売店を土日休業する。イオンモール沖縄ライカムも同様の対応をする。

 食料品、生活雑貨などが主なタウンプラザかねひで、フレッシュプラザユニオン、リウボウストアのスーパー各社は、通常営業を継続する。

 百貨店のデパートリウボウ(那覇市久茂地)は、昨年4月の緊急事態宣言時には、地下1階の食品売り場などを除いて全館休業した。今回は入居する約180店舗のうち、土日の休業は7店舗・施設となる。県は3日夜、要請対象に「腕時計屋」を追加した。担当者は県に生活必需品の線引きについて照会を重ね、時計サロンは休業するが、電池交換や修理は可能という。担当者は「線引きが難しかったが、県から文書をもらえて判断できた」と話した。

 映画館は、スターシアターズ全館、ユナイテッド・シネマPARCOCITY浦添、桜坂劇場が、それぞれのホームページなどで休業を発表している。

 県ボウリング場協会に加盟するボウリング場7カ所は休業する。ラウンドワンの南風原店と宜野湾店も緊急事態宣言発令期間中の土曜と日曜、祝日は全館で臨時休業する。豊見城市豊崎のDMMかりゆし水族館も土日の休業を発表した。

 県は床面積千平方メートル以下の店舗に対しても、土日の休業を働き掛けているが、応じた場合でも協力金は支払われない。那覇市の衣料品店の店主は「店が狭く密になりやすいので、協力金がもらえるなら休業したいが、補償なしではやっていけない」と話した。

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