米軍ヘリ離陸後の畑に引きずった跡 耕作者ら5日ぶり確認 津堅島不時着


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機材を引きずった跡や足跡などで荒れた、米軍ヘリが不時着した畑地=8日午前、うるま市津堅(小型無人機で大城直也撮影)

 【津堅島=うるま】次回の植え付けに備えて耕していた畑は、各所に足跡が残っていた。畝を崩すように何かを引きずったような跡もあった。2日深夜にうるま市津堅島の民間地の畑に不時着した米軍ヘリが、7日に普天間飛行場に戻ったことで規制線が取り除かれた。「思ったよりも荒れてなくて良かったよ」。畑を耕作する安里隆男さん(55)は、ほっとした表情を浮かべた。  

 規制線が取り除かれた7日の午後5時ごろ、畑を管理する伊覇徳三さん(79)と現場を訪れた。不時着した機体がとどまっていた5日間は、自身の畑に近づくことができなかった。「土が硬くなると植え付けも大変なので、定期的に耕しているがそれもできない。自分のところだけでなく、規制線の中にある周囲の畑も困っただろう」と語る。

 一方で、不時着したヘリの乗務員について「人の命には代えられないから、(乗務員らが)無事で良かった」と気遣う。

 9月からニンジンの植え付けが始まる。米側は畑への影響について「土壌汚染などはない」と回答している。安里さんは「畑の状態もそこまで悪くなさそうなので、ひとまず安心している。おいしいニンジンを作ります」と笑顔を見せた。

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【写真と動画】津堅島・米軍ヘリ不時着