【トーナメント表】61校、甲子園へ超短期決戦、具志川商などの展望は


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 高校野球の第103回全国選手権沖縄大会の組み合わせ抽選会が8日、嘉手納町のかでな文化センターで行われ、1回戦29試合のカードが決定した。7月3日に開幕し、65校61チームが夏の甲子園切符を懸け、熱戦を繰り広げる。

緊張した面持ちで抽選に臨む各校の代表者ら=8日、嘉手納町のかでな文化センター

 決勝は7月18日午後1時から沖縄セルラースタジアム那覇。優勝校は全国選手権大会(8月9日から17日間、兵庫県・阪神甲子園球場)に出場する。

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、開会式は縮小し、開始式として実施。選手宣誓は名護の金城樹主将が務め、大会初日の7月3日午前8時15分から、コザしんきんスタジアムの第1試合で対戦する那覇商と嘉手納の選手が参加する。大会は一般客の入場は不可。感染状況を見極め、準々決勝以降に再度判断するとしている。

 沖縄セルラースタジアム那覇を主会場に、コザしんきんスタジアム、アトムホームスタジアム宜野湾、タピックスタジアム名護の4球場を使用する。

 連合チームは宮古工・宮古総実、開邦・陽明・真和志・辺土名の2チームとなった。シードは第1から順に具志川商、興南、沖縄尚学、美里工。

 抽選会に選手は参加せず、各校の監督、部長らがくじを引いた。

<Aブロック>九州V具商リード

 九州王者の具志川商が一歩リード。選抜大会での経験は夏にも好影響を与えるか。ただ、粘り強さが自慢の与勝や140キロ超の直球で押す銘苅望空斗がいる知念も入り、どこが勝ち上がってもおかしくない。昨秋8強入りした石川と2人の左腕投手の活躍で春4強入りした沖縄工の初戦は好カードの一つ。地力のある美来工科や前原、北谷なども虎視眈々(たんたん)と上位進出を狙う。

<Bブロック>僅差競り合い予想

 機動力で春4強入りした美里工に、春の大会で沖尚と延長十一回の接戦を繰り広げ、惜敗した中部商が入り、僅差の競り合いが予想される。初戦から宮古―宮古工・宮古総実の対決は見逃せない。昨秋141キロをマークした宮古の新里勇人や130キロ台後半の直球と変化球の絶妙な配球で打者を仕留める首里の山内秀陛、球陽エースの仲村周と投手陣が粒ぞろい。投手戦にも注目が集まる。

<Cブロック>初戦から好カード

 春季優勝の興南が頭一つ抜けている。昨秋、興南に1点差で敗れた日本ウェルネスも同ブロックに入った。秋の雪辱を果たせるか。初戦から南風原―八重山商工、普天間―コザと実力伯仲の好カードが並び激戦必至。昨夏の独自大会覇者で春8強入りの八重山は悲願の選手権初出場切符をつかみ取れるか。切れのあるスライダーで打者を打ち取る垣花琉陽がいる豊見城は台風の目となりそうだ。

<Dブロック>大会屈指の激戦区

 春準優勝の沖縄尚学をはじめ実力校が顔をそろえ、今大会屈指の激戦区。中でも強打を誇る糸満と堅守で春8強入りした宜野座の一戦は注目だ。切れ味鋭い変化球を操る右腕・新城飛鳥を擁する浦添商や、昨夏の独自大会で下級生主体で準優勝したKBC未来、身体能力の高い選手がそろう八重山農林、北山、小禄などもこのブロックに入った。選手層の厚い沖尚の牙城を崩すことができるか。

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