「法の番人の役割放棄」 サンゴ移植訴訟 最高裁前で集会


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最高裁に向かって判決に抗議する市民ら=7日、東京都内の最高裁判所前

 【東京】名護市辺野古の新基地建設に向けた大浦湾のサンゴ類移植を巡る訴訟で県が敗訴したことを受け、最高裁判決に抗議する集会が7日、東京都の最高裁判所前で行われた。

 採択した抗議声明は、裁判所が「政府の違法行為を追認し、法の番人の役割を放棄」していると強く批判した。一方、2人の裁判官の反対意見には「初めて司法の場で、沖縄の主張の正当性が認められた」と評価。軟弱地盤の改良に伴う設計変更申請について知事が不承認とすることを支持するとした。

 参加した与儀睦美さん(61)は「地方自治をないがしろにし、県民の願いを踏みにじるものだ」と述べ、判決を疑問視した。一方で2人の裁判官の反対意見には「初めてのことで、希望を持った」と語った。