県内で新型コロナウイルスの感染者が急増する中で迎えた4連休の初日に当たる22日、台風6号の影響もあり、那覇空港や那覇市の国際通り、栄町を利用する観光客や県民は少なかった。客足の回復を期待した飲食店などの関係者は「コロナと台風の影響でさらに客が減った。台風が連休と重なってほしくなかった」と落胆した。雨風がしのげる那覇市内の商業施設では、家族や友人と買い物を楽しむ人でにぎわった。
欠航が相次いだ那覇空港では、観光客の姿はまばらだった。空港内のベンチに座り、スマートフォンで宿泊先を探していた女性(39)=東京都=は、仕事で19日に沖縄を訪れたが台風で帰れなくなった。「仕方ないが気疲れはある」と話した。
国際通りに観光客の姿は見当たらなかった。通りにある店舗の大半がシャッターを下ろし、緊急事態宣言に伴う休業の張り紙が目立った。一部店舗は台風対策でシャッターを半分閉じたり、雨よけシートを商品にかけたりして営業していた。土産物店の30代女性は「緊急事態宣言に加えて台風の影響もあって、人出はまばらだ。早く日常に戻ってほしい」と願った。
那覇市安里の栄町市場でも、ほとんどの店が閉まっていた。緊急事態宣言を受けて、酒類の提供を停止している飲食店の男性店員は「台風で明らかに人通りは減った。もともとコロナ禍の連休なので、大きな期待はしていなかった」と声を落とした。
一方で商業施設は家族連れなど、大勢の人でにぎわった。家族で買い物をしていた玉城佳人さん(20)=北谷町、会社員=は「コロナの心配もあり、連休は屋外で過ごす予定だったが、台風でそれがかなわず残念だ」と話した。
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