沖縄コロナ急増、602人最多 今週4500~6000人感染の予測(8月5日朝)


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新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(米国立アレルギー感染症研究所提供)

 沖縄県は4日、新型コロナウイルスに10歳未満から90歳以上までの602人が感染したと発表した。1日当たりの新規感染者数は最多だった3日の467人を100人以上を上回り、過去最多を更新した。玉城デニー知事は同日、県庁で会見し、県の疫学統計・解析委員会の発表を基に、1人の感染者が平均何人にうつすかを示す実効再生産数が先週(7月26日~8月1日)2・43に増加したことで、今週(2~8日)の感染者は「4500人から6000人と言われており、県内の医療体制に深刻な影響を与える」と強い危機感を示した。

 療養者数3497人や直近1週間の新規感染者数2858人も最多。4日の感染者年代別では20代が157人となった。30代は101人で初めて3桁を記録した。40代95人、10代83人、10歳も64人で、若い世代が数を押し上げている。推定感染経路が確定したのは248人で内訳は家庭内141人、友人知人38人、職場内33人、施設内17人、飲食9人、その他10人。調査中は354人だった。

 入院中の患者は557人(重症7人、中等症403人)と、第4波の最多539人を超えており、県内医療機関ではコロナ病床を747まで拡大した。政府は中等症患者を自宅療養にする方針を示していることに、県の糸数公医療技監は、中等症患者は入院する体制を維持するとしながらも「この1、2週間でかなりひっ迫した場合を考え、入院基準が必要か専門家会議に意見を伺う」と述べた。

 新規感染者数が減少する兆しが見えないことに、玉城知事は「肝心なのは一人一人や家庭、各企業が感染防止対策の徹底を図るしかない。1人でも多くの方がワクチンを接種し、感染と重症化予防を含め、ウイルスに立ち向かうことをお願いしたい」と呼び掛けた。

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