靖国神社前でハンスト 終戦記念日に遺骨収集ボランティアの男性が訴えたいこと


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雨の中で「戦没者を二度殺さないで」と訴える具志堅隆松さん=14日、東京都千代田区

 【東京】アジア太平洋戦争が終結して76年となる15日の終戦記念日を前に、沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」の具志堅隆松代表が14日、東京の靖国神社前でハンガーストライキを始めた。近接する日本武道館では15日に政府主催の全国戦没者追悼式が開かれる。

 式典のある15日まで戦没者遺族らに、名護市辺野古の新基地建設をめぐる政府による本島南部地域の土砂使用計画の中止を訴える。

 降りしきる雨の中で、具志堅代表は、沖縄戦の激戦地となった本島南部の土砂に多くの戦没者遺骨が遺されている点を踏まえ、「国家のために犠牲となった戦没者の遺骨が混じる土砂を基地建設に使うのは、人道上の問題だ」と訴えた。

 14日朝から15日夜まで、水とお茶だけで過ごすハンストを実施。計画中止を求めるビラを配布するなどして、式典に出席する戦没者遺族らに賛同を呼びかける。具志堅代表は、「日本全国の方が先の大戦について考える8月15日に合わせて問題を訴えるべきだと思った。一人でも多くの方に声を上げてほしい」と力を込めた。

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