在沖米海兵隊が米軍普天間飛行場に貯蔵されていた有機フッ素化合物(PFAS)を含む汚染水を処理した上で、公共下水道に放出した問題を巡り、沖縄県の玉城デニー知事は26日午前、臨時記者会見を開いた。玉城知事は「(処理について)日米間で協議が進められていると承知しており、そうした中で米が一方的に放出したことは非常に激しい怒りを覚える」と抗議した。
玉城知事によると、県には26日午前9時5分に在沖米海兵隊から、「(同30分から)ピーフォス排水処理システムで処理された水を公共の下水道を通して放出する」との連絡があった。米側は処理後の水のPFOS(ピーフォス)とPFOA(ピーフォア)の含有量は日本の飲用水の目標値を下回っているとしている。
玉城知事はPFOSを巡って「米国でも問題視される中、安全な処理方法基準を下に処理が行われたか確認する方法が定められていない」と指摘。流出が相次いだことで管理体制に不安が高まっているとして、放出の即刻中止を日米に強く申し入れる考えを示した。
【関連ニュース】
▼米軍の汚染水放出計画 政府に慎重論「悪い模範に」 国内の環境行政に影響
▼【記者解説】普天間PFAS放出なぜ基地外へ 米軍、金銭的都合を優先
▼公園の池から有害物質「PFAS」検出の公園、立ち入り防止策を強化