玉城デニー沖縄県知事は21日の県議会代表質問で、来月4日に就任3年を迎えることに関し、公約291件のすべてに取り組んだものの、これまで完了したのは5件だと明らかにした。達成率は約1・7%となる。完了していないが「辺野古新基地建設反対」など積極的に取り組んでいる「推進中」の公約は280件、調査や検討、要請段階の「着手」にとどまったのは6件だと説明した。山内末子氏(てぃーだ平和ネット)への答弁。
県によると、完了は「那覇空港第2滑走路の早期増設」と「カジノ誘致反対」、「就学前教育の充実」、「本島北部や西表島などの世界自然遺産登録の早期実現」、「琉球歴史文化の日の制定」だった。
着手にとどまったのは「地域連携を強化した県立高校の存続」のほか、「世界ウチナーンチュネットワークの有効活用」、「フィリピン、テニアン、サイパンとの人事交流や姉妹都市締結」、「消防防災ヘリの導入」、「公立夜間中学の設置」、「住民合意がない自衛隊配備は認めない」だった。
玉城知事は21日の議会答弁で「主に低所得世帯の中高生のバス通学費無料化、沖縄半島と北大東島を結ぶ海底光ケーブルの整備などを推進するとともに、SDGsの理念を踏まえた『性の多様性尊重宣言』などに取り組んでいる」と公約実現に取り組む姿勢を強調した。公約の進展度合は所管する県庁各部局で判断したとしている。