自民党新総裁に前党政調会長の岸田文雄氏が選出されたことについて、沖縄県の玉城デニー知事は29日、米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古新基地建設問題について「いったん工事を中止して、沖縄側と、ぜひ対話をしていただきたい」と述べ、建設に県側との協議の場を持つよう求めた。玉城知事は近く上京し、岸田氏との面談を申し入れる考えも示した。29日、県庁で報道各社に答えた。
玉城知事は岸田氏について「外相、防衛相、沖縄担当相など、政府の要職を歴任し、経験、見識ともにすぐれて政策にも精通している」と評価。岸田氏が沖縄を支援する自民党議員でつくる「美ら島議員連盟」の会長を務めていることにも触れ「沖縄振興や子どもの貧困、辺野古新基地建設問題など、沖縄が抱えるさまざまな問題に真摯(しんし)に向き合い、解決にご尽力してほしい」と語った。岸田氏が広島県の選出であることにも触れ「沖縄と広島の思いを、ぜひつなげていただきたい」として、平和行政などでの連携にも期待感を示した。
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