沖縄県は3日、国頭村の安田漁港で大量に滞留している軽石の撤去作業に着手した。辺土名漁港では撤去作業が進み、海面が見えるまでになったが新たな軽石の流入も確認されている。漁業関係者は「いつまでかかるのだろうか」とため息をついた。
安田漁港ではこれまで国頭漁業協同組合の関係者らが、網ですくい上げるなど人力が中心の回収作業をしていた。3日午前までにショベルカーが同漁港に入り、岸壁から軽石をすくい上げた。作業員らは汚濁防止膜を使って海面を覆う軽石を引き寄せた。新たな流入が確認された辺土名漁港の撤去作業に対応するため、業者は今後ショベルカーを追加する方針。
国頭村の知花靖村長や漁業関係者が工事の様子を見守った。国頭漁協の宮城清志さんは漁の再開が見通せない状況に顔を曇らせる。「コロナが落ち着いたと思ったら今度は軽石。散々だ」と声を落とした。
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